at THE LIBRARY
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2018.04.26

#1 盛永省治 ウッドターナー

静かで佇まいのある木の器

ウッドターナー、盛永省治氏の作品のお取り扱いがスタートします。鹿児島県を拠点として制作を続けられている盛永省治さんは、木工旋盤で木を削り形作るウッドターニングという手法で作品を生み出しています。木の色や木目など、木材それぞれの個性を生かすために最も美しい木の表情を探し出し、素材と造形の存在感が際立った作品は、生活の中で使うほどに馴染む日用品としても、オブジェとして飾られても、どちらの美しさも合わせ持ち、空間を一層魅力的なものへと変えてくれます。

今回ザ ライブラリー京都店、神戸店では、盛永氏の作品にクローズアップした展開を期間限定で行います。それに合わせて、盛永氏に作品制作について聞いてみました。

上記写真 アトリエの木材ストック場所
これから作品になる木材たち。木の種類や木目、木肌も一本一本異なり、それぞれの個性を吟味しながら製作されていく。

一つ一つ製作された作品が並ぶアトリエ内の展示スペース
いつもいるアトリエはどんなところですか?
鹿児島県は薩摩半島の西側です。すぐ近くに海も山もあります。僕の工房は国道沿いで、電車もすぐ近くを通るし、静かな環境ではないのですが、いつも一人で作業しているので寂しくなくて逆に集中できて気に入っています。
木工作家になったきっかけは?
木工作家というか、今もそうですが家具の職人として働かせてもらったのが始まりです。独立当初はやはり家具製作を中心にやっていくつもりでしたが、もともと興味があったこウッドターニングをなんとなく独学で始めました。家具のような大きい物よりも使ってくれる人たちにより届くものを作りたかったという考えもあったと思います。
木目や木肌を生かした存在感のあるウッドターニングで製作した作品
時間とともに乾燥して独特の歪みが生じる
制作している中で大切にしていることは?
製作に集中している時期は、できるだけ日々のリズムを崩さないことです。何時に起きて何時に休憩して、終わる時間も、毎日同じにしています。
作っていて一番楽しい時は?
いい素材に出会えた時です。
作品を作る時、自分の意思が先ですか?
素材が先ですか?
先に形を考えて作り始めることもありますが、最近は木の様子を眺めながら形を考えていくことが多いです。
盛永さんが教えてくれた「Eames Design」
チャールズ・イームズとレイ・イームズが、1941年から1978年までに手がけた計200点を超える作品が収録されている。
現在は版元絶版の1冊。会期に合わせてご覧頂けます。
好きな本は?
沢山ありすぎますが、絶対に捨てないだろうなという本は「Eames Design」です。
日常で大切にしていることは?
早寝早起きです。
どのように使って欲しいですか?
良いのか悪いのかわかりませんが、どう使って欲しいとかは全く考えたことないです。
今後はどのようなことがしてみたいですか?
今以上に製作の環境を整えて、もっと大きな作品を作っていこうと考えています。
SHOJI MORINAGA CLOSE UP EVENT
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盛永省治
1976年鹿児島生まれ。家具メーカーで職人として勤務ののち、2007年に自身のアトリエcrateを始める。その頃にはウッドターニングを始めており、その世界に魅了されていく。アメリカを代表するアーティスト、アルマ・アレンに師事した後、鹿児島に戻る。現在は、主に木のオブジェや家具をウッドターニングで製作する。